
DX pedi は儲かるか?
1998年 8月
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DX-MLで有名な新進気鋭の1アマDXer 7N4+++Suoer氏から「多くの方から貴方をIRCコレクターだのGSを集めて生活しているなどとあとで耳
にしました。」との指摘があったのでこの点を考えてみよう。
まず儲かるとは何か? と一般商業的に単純に考えれば「売上(収入)が支払いを上回ることである。」
そこでご指摘の7N4+++の考えでいくと、どうもアマチュア無線での収入とはQSLcardに同封されてくるUS$(通称G,グリーンカード)とかIRCの様である。しかし本当にそのようなことが可能なのであろうか?
写真はWからはお気軽Pediのカリブ KP2

では、QSO数が多くてQSLが集まる(G,IRCも集まる)世間で言われるDXpediを8Q7 あたりを例に検証してみよう。
まず旅費である、8Q7あたりへ1週間行ったとしてもほぼ10万である。これにホテルが1週間で$7万円、食事などが3万は必要である。
ところが自家発電に頼っているようなところ(そのようなところが実際レアーなのだが)夜だけとかリニアの電気代を別途払えとか、ANT設置代金は別途だとなり$100-200位余分に出費することがあります。
これにRig、ANTなどの費用をどう見るかでまた全然違います,経費節減の為にJAの物を持ってくにしても無線機の超過料金は免れません。現在は携帯荷物は20kgまでOKですがこれだけでは到底強力な電波は出せません。軽い装備の弱い電波ですと,カリブなど遠くまで行くとJAがQSOできません。従って売上(QSO)が減ります、このバランス(損益分岐点)の判断が難しいところです。
飛行機の超過料金は「10kgに付き、1stクラスの通常料金の1%」とIATAの協定で決まっていますからとても高いのです。 実際私の1989年のカリブTourでは90kg持って行きましたからすべて航空券の2倍の料金を払って島か島へ飛んでいました。
ですから同軸など帰りは不要の重いだけの物は現地へ捨てて来ざるを得ないのです。 これが$100-200です。
これらを加味するとDXpediには、まあ〜25万くらの直接出費があります。
どれだけの時間運用(開店)できるかが,売上(QSO)に響きます、しかし、現地へ到着しても、役所へ出頭して免許の受け取り、ANT建て,最後の撤収などで1日は消えますから,観光などせず必死でもっぱらQSOを毎日やってもせいぜい1日5,000
QSO X 6日で30,000局が一人では限界でしょう。
そこで単純に30,000 QSLX$1(同封)=$30,000!!が収入となるでしょうか?
私の経験では到底ならない。が答えです。
まずQSOを延ばすためにallバンドに出ても、何処のBandでもQSOできる強い局は一緒なのです、ですから一人で5バンド,裏表と言う局も出てきますから,30,000 QSOと行っても局数的に見れば多分半分以下でしょう。まー仮に15,000と見ましょう。
しかしそのうち何%人がQSL請求するでしょうか? 100%はありえません。ましてや8Q7などQSO済みの人が多い場合は、「日本人が出て、パイルなっているから,ドレドレどのくらい抜けるか?飛んでるチェックで呼んで見た」、と言う余裕の人も多々います。そのような人は「Pediご苦労様です、でもcardは結構です,さようなら・・」なのです。
まーせいぜい請求が来るのはQSO局数の60%くらいでしょう。・・・(9,000 QSL)
でJA-opとなればJARL経由で送る人もかなり出てきます。・・・(40%?)
モチロン JARL-NO! SASE以外認めない、と雑誌で指定することも出来ますが、すると「8Qなら要らないや」となりSASEでのQSLの請求率は更に落ちるでしょう。
そして肝心なSASEもJAopへはJAからの請求だとSASEにIRCなど入ってきません。80%は何も入っていません。
外国からもSASE+1IRC(1G)がほとんどです。70%
たまに2IRCがあります。 せいぜい20%は行かないでしょう。
当然cardだけ,封筒もIRCも何もないのもあります。(8Q7だと近場のUA局のQSOが多くなるはずなのでQSOの割にSASEは少ないと読みます・・)
このような要因を考えると睡眠4時間の必死の30,000 QSOでも。
SASE+IRCで来るのがせいぜい
JAで1500 QSL、 それ以外で1,000 この同封のG・IRCの平均を$1.5と見ましょう。
する2500(SASE)x$1.2 =$3,000(36万円)と出てきます。
しかし、QSL発行にあたって:
QSLのQSLの印刷代金
1枚12円X9000枚=108,000円
郵便料金 平均 110円とする。
2500X110円=275,000円
両者で383,000円と、でますが収入は36万ー38.3万ですから2.3万円の赤字です。
しかし実際先ほどの旅費25万を加えると更に27.3万円経費超過,いわゆる赤字です。
しかし肝心な事を忘れています、人件費です。収支を考えるのなら無線opの1日の人件費をどう考えるでしょう、担当は1アマチュア無線技士ですから,高いのです、1日2万円とみたら14万、それにQSLの発行時の人件費はどう計算するのでしょうか? あまりにも多いQSLcard数なので子供に小遣いをやって手伝わせる.それでも5000円は消えるでしょう。
こんなことを考えていたらきりがありません、どうも7N4+++の論理は必要経費と人件費を全く無視したお粗末な経済論理のように思われます、しかし世の中には大学をでて1アマを持っているような人でもDXpediは儲かる「多くの方から貴方をIRCコレクターだのGSを集めて生活しているなどとあとで耳
にしました。」と考えている人がいるのには正直驚きました。
そんなに儲かって生活が確保できるのなら,このJA-DXerは本業を早々と辞めてPedi業を家業として、まずはP5を目指すのがアマチュア無線家の憧れの道でしょう。
★ 追 伸
これを書いてたあと何気なく月刊「59」を眺めていたら、1998−10月号にDL7FTの
「ZK2FT&a35FTの運用紀」が出ていた彼のレポートが上記の予測を良く補足できるものに思われた。 彼のレポートの要旨は:
8週間の旅行、荷物は67kg(リニア25kgを追加すれば、私のカリブ旅行90kgとほぼ同じ)、しかし交信総局数は15,000と少ない。 寄付は一切もらっていない。多くのSASEは2IRCではないどころか返信料金さえ不足する。
彼も当然儲かる事も無いだろうし、根本的に初めから儲けよう等と思っていないであろう。
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