DX shack XU Cambodia
カンボジア

IOTA AS-133

カンボジアの IOTA (AS-133 )運用記
XUX0


カンボジアに割り当てられているIOTA番号はAS-133の一つしかありません、これはカンボジアのどの島から出ても同じIOTA的には同じ事を意味します。

シハヌークビル港から見ると多くの島がタイ湾に浮かんでいるのが見えます。 港から近い島の一つであるコーポー島へは岸からみて1km位です、島へは港に止まっている小さな漁船に$5も出せば運んでくれます。
無線機用の発電機はホテルから600mの処にレンタル屋があり1日$20で 2Kw発電機を借りる事ができます。 Rigは勿論ホテルのshackからそっくり持っていけば良いのです。
これで部屋から島へ僅か15分でIOTA ペディションができます。



タイ湾SHVの港から1kmに沖に浮かぶコーポー(Koh Poah コーは島の意味)
AS-133、 XUX0はここから運用された。











       XUX0奮戦記


XU2Aから XUX0ヘ変身

プノンペン(PNH)からXU2AのcallでARRL CWに参加した。
コンテストは現地時間月曜日の早朝07:00(24:00UTC)に終了 、すぐさまXUX0への変身準備を始める、机の上のIC736の結線を外して7/14 Dipoleと共に ハードケースへ詰め込む。

ホテルからバイク・タクシー(スパーカブの後ろに 乗せてもらうTAXI)を飛ばしてバスセンターへ向かう、が 「今日の8:30のバスは運行中止で 有りません、今日1番バスは16:00です」「なんで〜?」「エアコンが壊れ ているので」・・もう朝の出足からこう挫かれるのだからいやになっ ちゃうな〜・・ならばと、急いでもう一件あるバス会社へ向かう、
こちらはまじめに8:15分出発との事で時間的にぎりぎりセーフ、従って朝飯無しでバス乗り込み一路 シハヌークビルSHVへ出発。


* プノンペン(PNH)とタイ湾にある町 シハヌークビルの間は日本にも有るような冷房付きの高速バスが 運行されている。この国道4号は米国が寄付した素晴らしい道路で、 韓国製中古バスは道路に寝そべっている牛を蹴散らして100kmで飛ばす。
(所用時間は3:40分 料金$3.50,お水1本無料サービス)





内戦が終わり、復興資金を目当てにこの島へカジノを建設予定だったAriston(マレーシアの住宅機器メーカー)が・・・予定は予定で看板だけ建って早くも10年賀が経過・・)

(IOTA向け・上陸証明写真? :IOTAは島が特定できる証拠写真を求める。)









シハヌークビルに付くとバイクタクシーの運ちゃんが手ぐすね引い てバスから降りる乗客を奪い合っている。 なんとか英語が分かりそうな人を見付けて「おれは 蛇の島へ行く(Koh Poahのあだ名)その前に発発レンタル屋を探している」 と伝え、小さな町を探して歩くが、新品の売り物Yamaha 600W、$450しかな い。 これ買ったのでは完全に予算オーバーである、困っていると、貧乏なオイラの心を見ぬいたのか彼が黙って1軒の家へ連れていった。 なんとそこには 10kWの発発が3台も有るではないか。
その店で、エンジンは汎用の 本田、発電機自体は中国製1.6kW?と言う低価格を目指したAsiaチックなハイブリッド製品を借りる。( 1日$10、保証金$300。) 後は町の市場で雨除けシー ト、ロープ、ハンモック、ビスケット、水等を仕入れる。
荷物は発発 を入れると相当重いのでTaxiでSHVの港まで運ぼうとすると、運ちゃんが車は $10もするからヤメロ!との事(警察官の月給が$20の国だから$10とは半 月分の給料を意味する高額である) 結局バイク2台($4)に荷物を分散して港まで運ぶ。

ベトナムのフーコック島(AS128)でもそうだが4輪の車が貴重(高い)なので彼らは何でもバイクで運んでしまう。


シハヌーク港まで運んでもらったので、次は港で島に渡る為に漁船を探す。
何とか 1回島へ行くに $10で運転手が話を付けてくれたので荷物を船に移す、この間オイラはにANTポールになりそうな竹を探す港では見当たらない、仕方が無いので4m位の角材を継ぎ足し た棒?を$2で購入、でこれを船に乗せた途端に船長が片道$20で無くては船は出さ ないと値上げを言い出した。 全く!大井川の雲助みたいな野郎だ!と、頭に来ていたら、人生案外良くしたものでバイクの運ちゃんが親切に港の回りの他の船をあたって$10 で良いと言う船を見付けてきてくれたのでやっと港を出発できた。


調達した発電機とシハヌークの漁港+水+食料港+


Koh poh (蛇の島)へ上陸


 目的の蛇の島は港から40分位、しかし前回の第一次調査隊の時は小さな船だった ので島の岸辺に直接接岸できたが、今度は荷物があるのでチャターしたのは前回よりやや大きな船だったので接岸できずやや沖合いで停泊。 従って透明、遠浅の白い海岸は陸揚げ作業には裏目にでて、重い発電機と無線機を海に 落とさないように船から100m程重い発発等を担いで上陸する破目に・・時刻は一番暑い 午後2:30分 この作業はとにかく疲れる・・

やっと陸揚げ まずは一番肝心な発発の動作を確か める。 グオーンと回りだし OK、バッチリ!!
次にANTを建てるが角材がフニャフニャ〜で お辞儀をしてしまうので実際は地上高は僅かに6mhか?



史上初のXU-IOTA QRV!

最後にハードケースを机代わりにRigをIC736をsetし砂浜に座り込んで記念すべきXUからの世史上初のIOTA運用の第1声は 16:38分(09:38UTC)の21.276MhzのSSB。JA2DQZ/2のモービルと IOTAの歴史的?1st QSOが行われたの。 昔流行した雑誌風に言えば 「1st ever QRV!」 



これが運用スタイル、ハードケースが机、漂流丸太が椅子
雨避けシートに環境保護用の赤いゴミ袋


しかし21MhzのCondxは時間的にはJAに対して少し遅くもう死に掛けている。10局程
QSOしてお馴染みのJA2TBSとQSOしてから7Mhz行くがもらったレポートが44、次の局が 37そして39、どうもJA側ではQRMだらけの様、こりゃーダメダとばかりに 14Mhzへ、JH3DPB,JR2KDN,7L1MFSなど心暖かき OMとのQSO、しかしIOTA規定では最低QSOのノルマがある。 暑いがガンバ!ガンバ で QSO。 そして 12:00 HL5YAWの QSOでIOTA規定の5C,50QSOは達成。

あまりに暑いので、最低限のIOTA規定はクリアーしたので、DXCC上歴史的なP5/OH2AMみたいに、これでもう辞めようかしら?と、ふと 思う。(DXCCは最低QSO数、カントリー数を何ら要求していない、1局でも良いはず)
この後N6FLとQSOできる。よくもこんなセコイANTで? と、建てた自分でさえ感心する。
とりあえずIOTA QRV成功! と、一人で興奮の後、夜に備えて木々の間に
ハンモックをつるして空中bedを用意する。 チャーター船は既に帰っており段々 暗くなるが島には自分以外誰もいない…正直ちょっと恐い



左は発電機と寝床のハンモック


夜の準備が終わったので、またまたQRV開始。
15:48 UTC 7Mhz CWへ 、7Mhz出て数局目KD6GCが呼んできた・・ウソ〜! まさか? 一瞬callを 疑うが本物のWだ! ヤタッー
其の後西海岸のW7VV,K6VX,W6ISQ,W6GGと次々に呼ば れる、そして彼らの信号が599+なのだ。 これには驚き・・100Wに こんなインチキANTでよくも・・正直ウレシイ、一番近い 西海岸だけど 一応WはWだ。

Wを20局位やったら17:26 UA3ABが呼んできた、そして其の後logにEUが続々記録される、YL,F,UN7,PA,OK,9A4,DK…(7Mhzはまったく素 晴らしい世界ですよ! 小林さん)
W,Euともできたことでぐっと 気持が楽になる。が・・IOTAの 悲劇はこの時既に始まっていたのだった・・


蟻地獄+蚊連艦隊

運用中どうも体中がチクチクすると思ったら 手足に蟻が一杯たかっている。良く見ると回りに蟻が一杯、どうも木 の幹に自生している様だ、それが雨除けシートを伝わって下りてき て・・オイラのパドルを打つ手にも蟻が一杯・・それが時々久しぶりのご馳走
と思ってか? しきりにオイラの手を噛むのである・・ギェギェ大変。 おま けに夜になって蚊の連合艦隊まで登場してきた・・ コリャー たまらん左手でCWを打ち ながら右手で蟻を追い払いながら、蚊も叩き落とす・・コレジャ〜CWの信号にならないよ〜!?*★!
ウーン悲劇!!最後は悲鳴をあげ るしかない・・アリ〜 誰か助けて〜



海賊登場?

しかしLittle Gun Clubの一員として蟻地獄にも めげずに根性でQRVしていたら、突然目の前を黒い動物が横切った、
ワオー! 無人島と聞いていたのでこれにはもうビックリ・・でも、良く見たら真っ黒い犬?の様だ、 まさかこんな島にキツネいないはず、また狼は黒くない筈??
そしたら背後で犬の泣き声がして、何やらポツンとした灯かりが揺れながら近ついてくる気配・・コワー
黙って息をこらしていると、どうも人間 らしき影が犬4匹を連れてこちらへやってきた。

Koh Poah 付近の島は無人島だが密貿易の海賊が時時いる、との噂を地元民から聞いていただけにいや〜な予感だ。 オイラは思わず木々伐採用に借りてきた青竜刀の様な山刀を 握り締める・・

* シハヌークビルは元々王政時代にシハヌーク殿下の別荘が有ったが(言わ ば葉山の御用邸) しかし王政を認めないあのポルポト時代に徹底的に破壊されて今はない、 しかし、白い砂浜が織り成す素晴らしいその環境からリゾート地帯と して将来有望視されておりARISTAと言う会社が一大リゾートカジノ を作る計画があると事で島にはその看板も建っている、が、内戦頻発 では計画は遅れに遅れその看板も既に錆びかかっている。しかし会社は 既に重機を持ち込んでありその盗難防止の監視の為2人の人間が犬と 一緒にこの島に居たのだった。

あ〜恐かった

でも、この状況ならこの島に人が居ることは もはや地元の人には周知の事実だろうからオイラが一番心配している海賊もこの島へ来ることは ないだろう。
それでもやはり正直言って見知らぬ島での迎える一人の夜は恐い! 時々発発を止めてはハンモックに揺られ体を休める。

聞こえるのは繰り返す波の音、そして輝くのは木々の間に零れる満天の ★ 何と贅沢な時間だろう・・ここには人工の音、光が一切ないのだ。



無人島だけに流石に海は奇麗だ。


一瞬の悲劇


島での朝を迎える。 21Mhzで出勤前のJAへ向けてサービスをするが何と! このJAパイルをぶち抜いてN7TZが呼んできた, JA1JRKがぜひQSOを したいとQSPしてくれたIOTA 756 pointのオジサンだ。(この後直ぐに emailのお礼がPNHへ来ていた) 一通りJAとQSOしてこちらもビス ケットと水だけの悲しい朝食(でも本によればコロンブス時代は皆こんな食事で半年海の上で暮らした様だ) そして シャワー兼用に一泳ぎ・・あ〜暖かいコーヒーが飲みたいな・・

さあ〜21Mで本格的にQSOするぞ!と、発発を回してワッチし始め たらチョット変な匂いがするな・?・と思ったら突然ブワーン との音と 共に発発が停止・・そしてあの醤油の腐ったような独特の臭い、「あっ! これは電解コンデンサーがやられたなー」と思ったら、案の定IC736の 電源部からうっすらと白い煙が・・こりゃーダメダ! と再度のQRVを 諦めながら一応発発をチェック、 無負荷にして回したら電圧が280V まで上がってしまう。QRVは夜、早朝なのでは気温は高くなかった、 朝食、休憩を取っている間に朝日があがり気温が39度まで上昇した、 そして海からの反射・・発発のキャブレターが微妙に変化して回転数が 上がり出力電圧が上がってしまったのだろう。単独pediではノイズ
防止に離してある発発をop中にcheckしながら電圧調整するのは難 不可能だ、残念だが今回はもうQRVを諦めるしかない。

かくして歴史的 1st XU- IOTA 局 XUX0は27C、300弱QSOの実績を残しシャム湾に散るの である。



港に戻る船で・・ハードケースが机兼用



By XU2A Hiroo 米塚廣雄





◆ XUX0は1998年2月、98年4月、98年11月の3回行われました。
本紀行はその第1回目のものです。

QSLは7L1MFS Super OMがJARLから100%発行していました。 現在はBKKで「ハロータイランド経営」
(email:7L1MFS@wwdx.net)




          
 


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